代数 入門
高校数学レベルの代数学
入門の概要
入門では、高校数学で学ぶ代数の内容を体系的に扱う。数と式の基礎から始めて、2次方程式・2次関数、そして複素数と高次方程式まで段階的に学習する。
学習目標
- 文字式の計算、展開・因数分解を自在に使える
- 2次方程式を様々な方法で解ける
- 2次関数のグラフと性質を理解する
- 複素数の概念と計算を習得する
- 高次方程式の解法を理解する
- 恒等式と不等式の証明技法を身につける
3次・4次方程式の解の公式について
高次方程式は第14章で因数定理を使って解く。根号による一般的な解の公式(3次のカルダノの公式、4次のフェラリの公式)は高校の範囲を超えるため、代数 初級 第17章 3次方程式とカルダノの公式と第18章 4次方程式とフェラリの公式で扱う。5次方程式が解けない理由へ続く。
目次
Part 1:数と式の基礎
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第1章
文字式と多項式
文字式の意味、多項式の定義と整理
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第2章
展開の公式
分配法則、乗法公式、3次の展開
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第3章
因数分解
共通因数、因数分解の公式、たすきがけ
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第4章
実数と平方根
有理数・無理数、平方根の計算、二重根号
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第5章
1次不等式
不等式の性質、連立不等式、絶対値
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第6章
練習問題(数と式)
Part 1 の総合演習
Part 2:2次方程式と2次関数
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第7章
2次方程式
因数分解・平方完成による解法、解の存在条件
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第8章
二次方程式の解の公式
解の公式の導出、判別式と解の関係、$b$ が偶数のときの簡略形
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第9章
2次関数
グラフの描き方、頂点・軸、平行移動
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第10章
2次関数の最大・最小
定義域における最大値・最小値、応用問題
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第11章
2次不等式
グラフを使った解法、解の存在条件
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第12章
練習問題(2次方程式・関数)
Part 2 の総合演習
Part 3:複素数と高次方程式
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第13章
複素数
虚数単位、複素数の四則演算、共役複素数
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第14章
高次方程式
因数定理、高次方程式の解法、代数学の基本定理
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第15章
剰余の定理
剰余の定理、組立除法、因数定理との関係、2次式で割った余り
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第16章
恒等式
恒等式の性質、係数決定
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第17章
式と証明
相加相乗平均、コーシーシュワルツ
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第18章
練習問題(複素数・高次)
Part 3 の総合演習
関連用語(用語集)
代数入門に関連する個別の用語解説。
- 判別式 — $D=b^2-4ac$ による実数解の個数の判定
- 解と係数の関係 — 解の和・積を係数から求める(ヴィエタの公式)
- 算術平均・幾何平均・調和平均 — ピタゴラスの3平均と $\mathrm{AM} \ge \mathrm{GM} \ge \mathrm{HM}$
- 平方完成 — 二次式 $a(x-p)^2+q$ への変形と解の公式の導出
- 有理根定理 — 整数係数多項式の有理解の絞り込み
- 因数定理 — $f(a)=0 \Leftrightarrow (x-a)$ が因数(因数分解への応用)
- 組立除法 — 係数だけで行う $(x-a)$ による高速な割り算
- 2乗の差 — 2乗の差の因数分解公式 a²-b²=(a+b)(a-b) の証明と、整数・多項式への応用、暗算への活用を入門レベルで…
- 3乗の和と差 — 3乗の和と差の因数分解公式 a³±b³=(a±b)(a²∓ab+b²) の証明と数値例、高次多項式への応用を入門レベ…
- 共役複素数定理 — 共役複素数定理(実係数多項式の複素数根は共役対で現れる)の証明と、虚数単位を含む根の扱い方、数値例を入門レベルで解説する
- 分母の有理化 — 分母の有理化(rationalization)の手法—単一根号、2項根号、高次根号—の方法と数値例を入門レベルで解説する
- 多項式の除法 — 多項式の除法(polynomial long division)のアルゴリズムと剰余定理・因数定理との関係、数値例を…
- 相加相乗調和平均の不等式 — 相加平均・相乗平均・調和平均の定義と $\mathrm{AM} \ge \mathrm{GM} \ge \mathrm{HM}$ の証明、等号条件と応用例
- 入れ子の根号・de-nesting — 入れ子の根号(nested radical)と de-nesting の方法を解説
- 共役な無理数・分母の有理化 — 共役な無理数(conjugate surd)と分母の有理化を解説
前提知識
- 中学数学の計算(四則演算、分数・小数の計算)
- 文字を使った式の基本概念
- 1次方程式の解法
読み物
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ありえない数の誕生 ― 虚数はどこから来たのか [読み物]
二乗して負になる数なんて「ありえない」。それでも数学者が虚数を受け入れたのは、三次方程式を解くためではなく、解を経由するためだった。渋々の誕生の物語を肩の力を抜いて語る。
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文字でものを考える ― al-jabr と記号の大発明 [読み物]
「分からない数を x と置く」――この一手は千年がかりの発明だった。言葉で書いていた計算が記号に変わったとき何が起きたのか。アル=フワーリズミーの al-jabr から記号代数の誕生までを肩の力を抜いて語る。
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無と借金の数 ― ゼロと負の数はどう生まれたか [読み物]
「何もない」を数として書き、「持っていない」を数として扱う――当たり前に見えるゼロと負の数も、長く嫌われ「ありえない数」と疑われた。借金や数直線という見方で受け入れられていく二つの数の物語を肩の力を抜いて語る。
よくある質問
Q1. 代数入門では何を学ぶか
全18章で、文字式と多項式、展開・因数分解、実数と不等式、2次方程式・2次関数・2次不等式、複素数、高次方程式、剰余の定理、恒等式、証明技法までを体系的に扱う。なお3次・4次方程式の解の公式(カルダノ・フェラリ)は高校の範囲を超えるため、代数 初級で扱う。
Q2. 代数入門の前提知識は何か
中学数学の計算力(正負の数、文字式の基本、1次方程式)があれば始められる。微積分や線形代数の知識は不要である。
Q3. 因数分解とは何か
多項式をいくつかの多項式の積の形に変形することを因数分解という。例えば $x^2 + 5x + 6 = (x+2)(x+3)$ と書き換える。展開の逆操作にあたり、方程式を解く際の基本技法である。