線形代数 入門
ベクトルと行列の基礎(高校数学レベル)
入門の概要
入門では、線形代数の出発点となるベクトルと行列の基礎を学ぶ。ベクトルの直感的な意味から始めて、行列の演算、連立方程式への応用、逆行列、行列式まで段階的に進む。
学習目標
- ベクトルの意味を理解し、演算(加法・スカラー倍・内積)ができる
- 行列の定義を理解し、和・スカラー倍・積を計算できる
- 連立一次方程式を行列で表し、掃き出し法で解ける
- 逆行列の意味を理解し、$2 \times 2$ の場合に計算できる
- $2 \times 2$, $3 \times 3$ の行列式を計算でき、幾何学的意味を理解する
目次
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第1章
ベクトルとは何か
矢印ベクトル、成分表示、ベクトルの大きさ
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第2章
ベクトルの演算
加法、スカラー倍、内積、なす角
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第3章
行列とは何か
行列の定義、加法、スカラー倍、転置
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第4章
行列の積
行列の積の定義、計算法、結合法則、非可換性
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第5章
連立一次方程式と行列
行列表現、拡大係数行列、掃き出し法(ガウスの消去法)
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第6章
逆行列
逆行列の定義、$2 \times 2$ の公式、掃き出し法による計算
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第7章
行列式入門
$2 \times 2$, $3 \times 3$ の行列式、幾何学的意味(面積・体積)
前提知識
- 中学数学の基礎(四則演算、方程式、座標平面)
- 三角関数の初歩的知識($\cos\theta$ の意味がわかればよい)
参考資料
読み物
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矢印でもあり、データでもある [読み物]
ベクトルが持つ「向きと大きさの矢印」と「数を並べたデータ」という二つの顔。それが一枚のコインに重なると何が起こるのかを、肩の力を抜いて語る。
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消去法という原風景 [読み物]
文字を一つずつ消し、係数だけを表に並べる ―― 連立方程式を解くこの素朴な営みから、いかにして行列・掃き出し法・行列式が生まれたのか。古代中国からガウスへと続く物語を語る。
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画面の中で物を動かす行列 [読み物]
ゲームのキャラクターが回り、拡大し、位置を変える。回転や拡大縮小は行列による線形変換で表され、平行移動も同次座標を使えば同じく行列の積として扱える。CGの座標変換を題材に、行列を「動きを表す装置」として眺め直す。
よくある質問
Q1. 線形代数を学ぶのに必要な前提知識は何か
中学数学の基礎(四則演算、方程式、座標平面)と、三角関数の初歩($\cos\theta$ の意味がわかる程度)があれば十分である。高校数学のベクトルを履修していなくても、第1章から段階的に学べる。
Q2. ベクトルと行列の違いは何か
入門段階では、ベクトルは「大きさと向きを持つ矢印」あるいは「成分を 1 列に並べたもの」と考えてよい。線形代数ではこの考えをさらに一般化し、ベクトルの加法とスカラー倍について一定の規則を満たすさまざまな対象(数値の組、多項式、関数など)をベクトルとして扱う。一方の行列は、数を縦横に並べた長方形の配列である。行列はベクトルに作用して回転や拡大縮小といった線形変換を表し、連立一次方程式を統一的に扱う道具にもなる。
Q3. 行列式の幾何学的意味とは何か
$2 \times 2$ 行列の行列式は、列ベクトルが作る平行四辺形の符号付き面積を表す。$3 \times 3$ 行列の行列式は平行六面体の符号付き体積である。行列式が $0$ のときは変換によって次元が潰れる(面が線になるなど)ことを意味し、逆行列は存在しない。