数理論理学 初級
証明体系を組み立てる
この章について
初級では、証明体系そのものを実際に組み立てる。自然演繹は各論理結合子に「導入規則」と「除去規則」を与える体系で、証明検査カーネルの論理層を理解するための基本的なモデルになる。さらに、組み立てた証明体系が意味論とどう噛み合うか(健全性と完全性)、計算のモデルである λ計算、そして 直観主義論理 vs 古典論理(排中律を認めるか)という、構成的数学にとって決定的な分岐点を学ぶ。
前提知識
- 入門編(構文と意味の区別、推論規則の発想)
- 関数と写像の基本
目次
自然演繹
導入規則と除去規則による代表的な証明体系。
- 導入規則と除去規則
- 仮定の放電
- 証明木
健全性と完全性
証明可能性と、意味論的な妥当性を結ぶ二つの定理。一階述語論理では両者が一致する(Gödel の完全性定理)。
- 健全性 $\vdash \Rightarrow \models$
- 完全性 $\models \Rightarrow \vdash$
- 構文と意味を結ぶ橋
λ計算入門
計算をとらえる基本的な形式モデル。
- 型なし λ計算と β簡約
- 単純型付き λ計算
- 項と型
直観主義論理 vs 古典論理
排中律をめぐって。
- 排中律 $A \lor \neg A$
- 構成的証明とは
- 構成的証明を重視する理由